転職を考えはじめるきっかけとは
転職を考え始めるきっかけ=転職を考えざるをえない「何か」が起きる
自分の話をします。「転職」そのものを考えはじめたきっかけは、かなり大きい心理的な不安があったからです。不安が目に見えて確認できた、というのが正しい表現になります。
大学在学中に内定を頂いた企業に新卒入社して10年間、その会社に勤務していました。在勤中は8年間同じ部署にいて、病気を期に他部署に異動。移動した部署で自分にとっての転職を考えざるをえないことが起きたのです。
自分にとって、転職を考えざるをえないこととは下記の通りでした。
「この会社にいても、自分が望む将来は手に入らない!」
転職を考え始めるきっかけって人それぞれあると思います。
- 人間関係に疲れた
- 給料があがらない
- 休みが少ない、とれない
- 仕事がつまらない
- ストレスがたまる
- 精神的につらい
- 将来性に不安を感じた
- 会社の方針についていけない
など
つまり、人それぞれに転職を考えるきっかけが存在します。きっかけは人それぞれのタイミングでやってきて、人それぞれの心に刺さる出来事が起きたり、心を揺さぶられる言葉をきいたりして「転職しよう」という思いになるのです。
自分は勤めている会社にこの先20~30年勤めたとしても、自分が望む未来を過ごすことができないことが分かったのがきっかけで強く転職を考えるようになりました。一言でいえば、収入面で納得がいかなくなったのです。
同じ時期にファイナンシャル・プランニングの勉強をしていたのもあり、キャッシュフロー表というのを勤務中の空いた時間に作成していました。実は転職をしたいと思った第2の理由は、所属していた部署の仕事量が自分にとっては「少なく」感じており、このままここにいたら暇すぎて馬鹿になりそうだと逃げ出したいのもあったんです。
キャッシュフロー表というのは現在から定年後の65歳くらいまでの収入と支出を書き出し、グラフ化していくものです。結婚すれば結婚式費用、子供が生まれれば教育費、家を買えば住宅ローンの支出を加味して、今後30年間で起こるだろうイベントを盛り込んでつくっていきます。
自分が当時キャッシュフロー表に盛り込んだイベントは下記になります。
- 当時は結婚したてで妻が妊娠中。子供は2人ほしかったので2人の設定
- 子供は幼稚園、小学校、中学校、高校、大学まで通う
- 高校から私立に通う設定
- 結婚式はこれからだったので、費用に200万円設定
- 3000万円の家を購入して35年ローンを組む設定
- 5年に1度は家族みんなで旅行する設定
- 5年に1度は車を買い換える予定
- 15年に1度、家のメンテナンス費用で150万円の支出の設定
- 年間1%ずつの物価上昇率とする設定(支出が増えていく)
- 退職金として300万円ほどもらえる設定(期待できなかったけど)
- 給料は年間3%増えていく設定
- 妻は年間100万円のバイトをする設定
以上を今後起こるイベントに設定しました。きっと、どれも「普通の生活」として思い描くことだと思います。でも、結果を見たときにがく然としたのです。
一人目の子供が高校に通っている途中で、支出が収入を超えました。これは貯金も含めた収入を支出の金額のほうが上回ったことになります。
つまり、お金が底をついたのです。
子供が在学中にお金がなくなるなんて思いもしなかったので、すごいショックでした。何より「普通の生活」を過ごすこともできないことが分かったのが大きかったです。もし20年先もいまと同じ生活を過ごすことに何も疑問を持たずにいたら、その出来事が起きるまで自分は何もしないでいたと思います。
転職を考えるきっかけはこの後です。お金が足りなくなるなら、どれだけの年収があればいいのかを確認することにしました。その時の答えは、最低でも年収600万円以上が必要だという計算でした。しかも、1年以内に。
では、年収600万円以上になるにはどうしたらよいのでしょうか。前提にある条件は、「この会社で働いている」ということ。
仮定1 もし毎年の給与評価がSだったとしたら?(肩書なし)
答え 底をつく時期が1年とずれない
仮定2 もし執行役員になったら?
答え 年俸800万円と社内規定に記載あり。でも今年から役員になんてなれない
結論:このまま、この会社にいても自分の望む将来は手に入らない
この結論が、転職を考えはじめるきっかけとなりました。
転職活動をはじめる最適な時期は
転職活動を始める最適な時期=今すぐ以外にない
転職ノウハウかなにかに、転職活動に有利な時期は以下の時期がよいと書かれていることがあります。
- 3~4月、9~10月→理由:採用市場が活発になり求人が増えるから
- 自分自身の勤続年数の区切りがよいとき(退職金や失業手当の都合)
- 勤続年数が少ない場合、2年間は待つ(それまで転職しない)
しかし、「今」転職をしたいと思っていたのに、例えば求人が増える4月まで待つとなると半年後になってしまったとしたらどうでしょうか。半年後も「転職したい」という気持ちでいられるでしょうか。
「転職したい」という気持ちを持ったまま、我慢をすることになります。我慢をしたまま、モチベーションを維持し続けるのはかなりしんどいはずです。
- いまはまだ時期じゃない
- いまはまだ早い
- いま動いたら損だ
転職活動をする最適な時期について考えることは、ぶっちゃけしなくていいんじゃないかと思います。「じゃあ、いつがいいの?」と聞かれたこう答えます。
「今でしょ」
別に林修の真似じゃなくて、本当にそう思うんです。理由は、「気持ちが乗っている今が一番自分のパフォーマンスがあがるから」です。
想像してみてください。やる気がまったくでないときに、企業研究、業界リサーチ、エントリー記入、志望動機etcをやりこなす自分を思い描けるでしょうか。もし、自分がやる気がないときに100点満点の結果を出せるかと聞かれても自信はないです。
だからこそ、転職活動をはじめるんであれば、求人市場が活発になるのを待つんじゃなくて、失業手当の支給月数を気にするんじゃなくて、退職金が3万円あがるのを待つんじゃなくて。
それよりも、「自分の気持ち」に従うことのほうがよっぽど大事だと思います。
なら、あなたはいつ転職活動を始めますか?
今ですか?それとも何かを待ちますか?
転職を成功させる原動力とは
先に答えます。転職を成功させる原動力それは、、、
「情熱」です。
ちょっと、「えっ?」と思った方もいるかもしれません。もっとこう、「妥協しない気持ち」とか「諦めない気持ち」とかを想像したのかもしれません。
でも、自分が思う転職を成功させるための原動力は、これだと思います。
「情熱」です。
理由は、転職をしたい目的をはたすために必要な感情だからだと感じているからです。もしも、情熱がなかったらきっと次のようになるはずです。
- 転職活動を始めない
- 動こうとしない
- 明日でいいやと先延ばしにする
- 履歴書やエントリーシートの記入が進まない
- 志望動機が見つからない
- 業界や企業のリサーチがめんどうに思う
- 応募が進まない
- 現状維持でもいいと思い始める
転職をしたい理由は人それぞれあります。理由があって、転職する動機となるんです。その理由も動機も何だっていいと思います。他人からしたら、「そんなことで?」というものであってもOKなんです。
だって、どんな理由であれ「自分を動かすだけの情熱がある」わけですから。でも、情熱がないってことは「転職活動をする理由がない」ようなものです。転職活動の途中でもういいや、と思うことは「現状のままでもいい」と認めているのと一緒になります。
現状を変えたい
転職をする理由を抽象度をあげてシンプルにいえば、きっとこの想いあってこそなんだと想います。この想いが強いことが「情熱」があることになるのではないでしょうか。もし、「情熱」が自分の中で感じられないんだとしたら、転職を成功させるまで諦めずに取り組むことを想像できるかどうか考えてみてください。
- 日々の忙しさに流されてしまう
- ついついビールを飲んで寝てしまう
- テレビを見始めて気付いたら深夜になっていた
- 転職サイトを見ていたつもりがネットサーフィンしていた
人間は楽な方へ流されてしまう生き物です。しかし、情熱があることで少しくらいの困難にはめげなくなります。自分の目指すゴールに向かって前進し始める原動力となって、結果として「成功」につながるのではないでしょうか。
仕事や勤め先を変えるというのは、非常にエネルギーを使うものです。だからこそ、燃焼していくエネルギーよりも大きなエネルギーがないと、続けることがしんどくなってきます。自分を動かすエネルギーの役割になるのが、「情熱」なんだと思います。
まとめ
転職を成功させる原動力は、「情熱」です。
自分の意見として模範的な回答なんて、うわべだけ良いこと言っているだけの役に立たない建前みたいなものです。自分という重たい車両を動かす原動力がないことには、まず何をしたとしても「前に進むことがない」でしょう。
前に進んだ気がしているだけで、実は前に進もうと頑張っているだけです。頑張っていると思っているうちは「情熱」があるとは言えないんじゃないかな、と思います。理由は、情熱があるときは「自分は頑張っている」なんて少しも思わないからです。自然と体が動く。頑張っている気はしない。
ぜひ、自分の「情熱」を持つことで転職を成功させてほしいなと思います。
P.S
転職活動だけにかかわらず、自分を動かす「情熱」は「何かを始めるために」必要なものです。始めたいことがあるのに、どうしても始められないときは自分の情熱はなにかを、自分に問いかけてみるといいと思いますよ。